2023年度量子ビームサイエンスフェスタ
第15回MLFシンポジウム、第41回PFシンポジウム

実行委員長 宮田 登
2023年度の量子ビームサイエンスフェスタが、KEK物質構造科学研究所、J-PARCセンター、総合科学研究機構、PFユーザーアソシエーション、J-PARC MLF利用者懇談会を主催者として、3月5日から7日の日程で、水戸市民会館で開催された。3日間を通じて昨年度を上回る約470名の現地参加者を迎えるなど、サイエンスフェスタはコロナ前の姿を取り戻し、活発な議論が繰り広げられた。
初日のPFシンポジウムに続いて6日に開催された量子ビームサイエンスフェスタでは、まず、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の出口茂博士から「海洋インスパイアード化学:物質化学からアプローチする持続可能な海洋利用」、理化学研究所の大竹淑惠博士から「理研小型中性子源システムRANS―広がる中性子利用ならびに小型-大型連携―」と題した2件の基調講演がなされ、その後、約260件のポスター発表、6分野のパラレルセッションでJ-PARC MLFとKEKでの成果が発表された。7日のMLFシンポジウムでは「1MWまでの道、1MWからの道。」として、これまでの施設整備の道のりを振り返り、MLFの将来計画であるロードマップをユーザーコミュニティとともに議論された。
6日のサイエンスフェスタ終了後には対面での懇親会が5年ぶりに催され、東海村の山田修村長の乾杯の音頭とともに、量子ビームサイエンスフェスタが目指す学際融合の意見交換の場となった。
開催にあたり、実行委員、事務局、CROSS情報チームの皆さまに多大なるご支援を賜り、心より御礼申し上げます。